古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山は沖縄県名護市に位置する標高約452mの山です。
本コースは名護市の第一安和バス停から古巣岳へ登って嘉津宇岳を超え、西側にある安和岳・三角山を越え、勝山入口バス停へ至る道です。
那覇市街からバスで2時間半〜3時間、名護市街からバスで約15分です。
古生代から中生代の石灰岩やチャート等で出来た複雑な地層ということで、とても独特の岩道になっています。
名護市と本部町にある山々の主峰であり、山頂や道中からは、海や山々のパノラマビューが臨めます。
自然保護区域に指定されており、貴重な植物や天然記念物の動物たちの生育地になっているそうです。
沖縄ならではの花や植物は本土で見られない風景なので、見ていて飽きません。
パイナップルパーク等がある名護市と、沖縄美ら海水族館等がある本部町の間に位置するため、それらの観光を兼ねて赴くのも一つです。
当サイトでは、具体的なハイキングルート、登山時間の目安、おすすめ度、登山道の写真を掲載しています。
場所 | 標高 | 登山時間 | 行きの駅 | 帰りの駅 |
---|---|---|---|---|
沖縄県名護市 | 約452m | 約4~5.5時間 | 第一安和バス停 | 勝山入口バス停 |
名所/要所キーワード:名護市街、山入端の浜、安和海岸、国頭郡
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古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山のおすすめ度と注意点
歩く楽しさ:★★★★★
景観が良い場所が多く、道中も特色があるので、歩いていて楽しい。
岩道が多いが、先端が細いことや凸凹しているなど、岩の形が独特である。
木々に囲まれた険しい道もあるが、立ち止まって周りを見渡すと、山の斜面にヤシの仲間が群生しているなど、独特の風景を見ながら休憩できる。
登山口の前でも熱帯の花やパパイヤなどの南国の植物が見られたり、頂上付近の岩場で多肉植物の花が咲いていたり、県外民にとっては新鮮な風景である。
景色の良さ:★★★★☆
景色が良い場所が多く、海・山・街の景色を眺めながら休憩したり歩くことができる。
頂上付近は岩がせり出しており、背の高い木が少ないので、少なくとも180度以上を見渡すことができる場所が多い。
関東や関西と違って、海が美しいので、オーシャンビューも格別である。
道の険しさ:★★★☆☆
登山口に入ると、斜面が険しい道が多い。
岩道が多く、これらのエリアでは土ではなく岩々を踏みしめながら、時には手を使って登り下りする必要がある。
ロープはないので、人によっては上り下りに時間がかかる場合がある。
特に岩々は独特で、やや先端が細い(尖った)岩が多いので、靴底がしっかりしていないと踏ん張りづらい。
ただし、山道は険しい道が多いものの、低山なので、道の距離は長くはない。
なお、嘉津宇岳だけなら、20分ほどで気軽に登れるルートもある。(こちらは車でのアクセスが必要)
アクセスのよさ:★★☆☆☆
第一安和バス停と、勝山入口バス停は、隣同士であり、それぞれのバス停から登山口まで歩いて約30~40分である。
やや遠いが、登山口までの大半の道は、車通りが少なく、緑に囲まれた道であり、山道とは違った様々な花木も見られる。
バス停まで那覇市からアクセスする場合には、名護市街でのバスの乗り換えが必要。
那覇市から名護市街までは路線バス(120番や20番バスなど)で約2時間半〜3時間、高速バスなら約2時間である。
名護市街からは路線バス(65番バス)で約15分である。
なお、ヤンバル急行バスというバスでも付近へアクセスできるようだ。
バスは本数が多くはなく、沖縄の路線バスは遅れることも多いので、思った以上に時間がかかることがある。
また、那覇から行く場合、バスの往復だと料金も高いので、県外者が利用できる沖縄バス周遊パスがリーズナブルになる。
最もリーズナブルだが、路線バスだけしか利用できず、路線バスに3時間近く乗るのは大変であり、時間もかかる。
那覇から高速バスで名護市に行き、名護市街からはタクシーで登山口の近くまで行くのも一つである。
または、レンタカーやレンタルバイクでアクセスするのも時短になる。
混雑度合い:★★☆☆☆
多くのエリアでは人が少ない。
嘉津宇岳は比較的有名らしく、気軽に登れるルートがあるので、人はやや見かけるかもしれない。
それ以外のエリアでは人とすれ違うことも稀だった。
古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山のハイキングにおける注意点
険しい岩場が多いので、靴底がしっかりした登山靴が必須である。
岩の先端が尖っていることが多いので、普通の運動靴だと痛いし、靴底が擦り減りやすく破損したときの危険もある。
また、そんな鋭い岩に足首に当たると痛いので、靴はローカットよりもハイカットだと安全さが増すと考えられる。
斜面が険しい岩場にはロープが無いので、先が尖った岩で怪我しないようにグローブがあったほうがよい。
あまり手を使わずに岩場を登れる人なら不要だが、手を使わないと登れない岩もあったので、グローブがあると良い。
中には直角に近い1メートル前後の大岩を越える場所もあった。(後の写真を参照)
全体的には整備された道であるものの、ぐらついている岩もあるので、岩が転がらないかを注意して歩くことも大事である。
転倒して尖った岩にぶつかると危険なので、転倒しないよう注意が必要である。
このように、注意点を挙げたが、低山にしては注意が必要ということであり、気を付ければ難易度は高くない。
迷いそうな場所には赤いテープも貼られており、迷うリスクは少ない。
登山情報:2025年02月上旬
古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山のハイキングコース
古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山のハイキングコースのマップです。
古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山の登山コースを写真で紹介
古巣岳・嘉津宇岳・安和岳・三角山のハイキングコースについて、時系列に沿って、登山ルートや、道中の風景、名所などを写真で紹介します。

名護市の名城入口バス停。
路線バスの場合、名護市ではこの付近で乗り換える。
ここにはローソンがある。

名護市から路線バス。
誰も乗っていない。

第一安和バス停。
1~2時間に1本の路線バス。

このバス停の近くにはチェリオの自動販売機がある。

バス停から海の方向へ少し歩くと、安和・山入端緑地がある。
ここにはトイレがある。

安和・山入端緑地から道路を渡ると海。

沖縄の海は透き通っている。

山の方へ進む。

道中にはMILLIONの自動販売機があり、こちらも安い。

やがて家が少ないエリアへ。


おそらくクワズイモ。

この辺には、山と違って、持ち込まれたと思われる熱帯ならではのカラフルな花木も見られる。



大木なので見えにくいが、大きめの赤い花が咲いている。

パパイヤの木も所々にある。

山桜だろうか。


おそらくアカシアの木。
台湾の山でも見かけたのと似ている。

車道に出て、少し歩く。

近くには車が停まるスペースがあり、その向かいにチェリオの自動販売機がある。

もう少しで登山口である。

沖縄でよく見かけるギンネム。

この辺は金柑や柑橘類の木が植えられている。
ここの金柑はやけに背丈が高い気がする。

テングバナというものだろうか。


ヤギがいる。

ここからは、山が綺麗に見える。

登山口に入る。


ドラセナなどが道傍に植えられている。

道が登り道になっていく。


早速、岩道に入る。

まだ序盤の序盤だが、険しい岩道がある。

古巣山と三角山の分岐道。
最初は古巣山へと登る。
最後はここに戻ることになる。



険しい道は続く。

このようなヤシの仲間が群生している。

険しい分、景色が良い場所もある。


まだまだ険しい岩道は続く。

大分、高いところへ登ってきたようだ。



古巣岳に到着。
パノラマビューの景観である。


古巣岳から嘉津宇岳までは尾根のような道なので、それ程に険しくはない。
少し下って登る。


また岩山の頂上へ。

ここを通るには、この岩を登らないといけない。
左の方が足場があるが、少しぐらつくので、右側の方が安定しているが、大きめの岩なので注意が必要。

岩岩の隙間には変わった植物が生えている。

登るのは少し大変だが、周りに大木がないので、見晴らしがとても良い。


こんなところで多肉植物が花を咲かせている。

次は嘉津宇岳へ向かう。
険しい斜面の道もあるものの、今までに比べると大したことはない。


嘉津宇岳の山頂へ。
なぜか、ここだけ手綱がある。

嘉津宇岳は目の前。

トゲがある植物もあるので、注意が必要である。

嘉津宇岳。

この周りも大木がないため、景観がよい。
南側の海と北東側の海に挟まれたパノラマ景観が臨める。

来た道を少し戻り、安和岳への道へ。


岩がむき出しの地形は独特である。





このあたりは、緑色の斑点があるような独特の樹皮をもつ木が多い。




やがて山と山の間の渓谷のような道を進む。
今までの岩は尖っていたりと歩きにくいが滑りにくかった。
一方、この辺は水が流れていたのか、滑りやすい岩が多い。


やがて安和岳・三角山に向かう岩場の登り道へと入る。





安和岳の山頂の近くからの眺め。


安和岳の頂上。

雲が多いが、景色は絶景である。

安和岳から三角山までは尾根のような道なので、それほど険しくはない。


景観が良い場所を眺めながら歩く。





ここを登れば三角山。

三角山の山頂。海にも近い頂上である。



急な斜面なのでスリルもある頂上。
眼下にはソテツのような木が生えている。


後は下るだけである。



行きに通った、古巣山と三角山の分岐点に戻ってきた。

この険しい道を下ってきた。

登山口から30~40分歩くと、勝山入口バス停へ。